issei,G.Cミノー,別冊,その秘密に迫る 2

ようこそおこしくださいました!フミニイです!

昨今のシーバス用ハードルアーの進化は著しく。

特にストレス無く飛ばす事ができる20gレベルのミノーはかなりの選択肢がある。

しかし、デイゲームの幾分速いスピード帯でストレスなく巻いてこられるハードルアーとなると、かなり選択肢は減ってしまって。早引きしようとすると、本来のセールスポイントである、水噛み、水押しが、ネガになっていると感じる事は多い。

そんな理由からも大好きなバイブレーションをブルブル言わせる釣りをツイツイ早々と始めてしまいがちな私。

しかし、いくらバイブレーション大好きな私とて、

ミノーのシルエットの方が物理的にベイトの形状をより再現しているのはわかる。

何より体高はベイトとして妥当な幅で体の厚みもあるのでバイブレーションに比べてシルエット的には断然有利だと思う。

バイブレーションがいくら万能で効果的でも、実際に海中で見たベイトはバイブレーションの様な波動を発している事は余りなく、どちらかと言えばミノーやシンペンの動きに近い。

擬似餌としてはミノーやシンペンの方が視覚的にリアルな動きであると言えましょう。

ではなぜバイブレーションの様なブルブルとした波動が効果的になるかと言えば、

ルアー単体は群れを成す訳では無いので、バイブレーション的高周波なハイピッチ振動(音)が広い範囲に広がりやすく、気にした魚がルアーを見つけるという仕組みなのでしょう。

視覚よりも、肌や耳で感じる振動で寄せているのでありましょう。

まぁ、言うても、

ルアーの見た目がよりリアルな方が有利と思える場面もある。『かじる?かじらない?判断』

食う寸前に反転された時に思ったりする。見切られる、というやつですね。

その辺りの理屈は、私もかなり意識して、自作バイブレーションの後ろ姿が板では無くベイトの後ろ姿の様にふっくら見える形状にこだわったり、

縦長になりがちなバイブレーションのシルエットをなるべくカタクチイワシに近づけるべく、ヘッポコ研究を重ねてきました。笑 

 

ほぼ全てが強いめシンキングであるバイブレーション

我がヘッポコバイブレーションラインナップではフローティングやサスペンドのバイブレーションも作るべく四苦八苦しているのですが、

実際デイゲームで投げるミノーにしても、幾分かのバイブレーション的な高周波の波動を微量でも出しているミノーはデイゲーム的には頼もしい。

『なーんだ板か?』

よりも『見たことない小魚だが、かじっとけ!』みたいな妄想が働く。

ヒットしない時は、ルアーを見つけてもらえてないのではなく、活性が無いと諦めがつきやすい。

バイブレーションまでの波動は無いにしても、引いている時にバイブレーション並の細やかな波動を感じられるミノーはデイゲームに積極的に投げたくなる。

ふと、考えれば、言うてもバイブレーションたらほとんどが強い目のシンキング。

バイブレーションがスレる、スレると言われるのは、もちろんその天然的でないアクションにあるのでしょうけれど、

ずっと、ストンと落ちるアクションを続けざるをえない事にも大きく影響している気がしてならない。(逆にそれが良いこともありますが)

現に自作バイブレーションで極端なスローシンキングの物をつくって投げると、スレ切っていると思っている時でも『ボン!』と釣れる時がある。

そんなこんなでこの辺りのなんだかんだを解決しそうな

繊細な波動を発する動き、サスペンドに近い、水を切る感覚の引き心地、

の細身のミノーだなんて!

これまで私の望んでいた要望を叶えてくれるに違いないとC.Gミノーに対する期待に胸膨らむ。

 

『G.Cミノー』を御前浜ゴロタでキャストする。

前々記したように8gという、私的には軽々の部類に入るウェイト。

飛距離を期待する訳ではない、

しかも重心移動の構造は全ての玉型ウェイトがリアに集まるシステムではなく半分はフロントに固定されている。

しかし全ての玉型ウェイトがリアに落ちていく構造のミノーがどれも姿勢良く飛ぶかというと

結局風を受けてナックルボールの様に魔球軌道を描いたり、回転しやすかったりと、

要はバランスであるんだろうと常々思っている。

設計者が快適に飛ばすという事にこだわっているかとか、設計者が、何を得て、何を捨てるかの優先順位の問題であろう。

だがそもそも、いくら快適にジグ並にぶっ飛んだところで決まったレンジで決まったアピールしかしないのであれば、

魚を手にするという効力の座標の面積は狭くなる。

極論、飛ぶだけが偉いのであれば

この世のシーバスアングラーはみんな、ルアーケースの中に後方重心のジグを満載しているはず。笑 

大遠投ブルブル丸の私でさえ、座右のメタルバイブと、敬愛する『アイアンプレート26』の使用比率は全体の5%位である。場面の絶対的切り札という位置付けである。

と、又々脱線しそうなので、

ひとまずキャスト!

 

G.Cミノーをキャスト

第一印象は、

思わず『えっ?』

さすが!

気持ちいいキャスト感。

凄い!

海縛りでも飛ばないルアーの部類では無い。

gという算数的な限界はあるにせよ、

何と気持ちの良い姿勢、

気持ちの良い飛び具合の匙加減。

制空権を把握してしまえば体感的に自由に扱える。

『余計な事は考えんで良いから、今の釣りを謳歌して!』

作者、村上晴彦氏が囁いているかの様。

予想以上に飛距離が伸びる訳でもないが、

少々風のあった御前浜でルアーが不自然な失速をすることもない。

何より飛んでいる時の姿勢がかなり安定していて

『心配いらんデェー!』という感じ。

ド下手アングラーの誇り、1.2号のpe(笑)でもこの調子。笑 

頑張って0.6なんかで柔らかい系の竿で投げたら、おそらく『快適』しか印象に残らないことでしょう。

おそらくこの秘密は反転ティアドロップ型のルアーの断面、

 

背中で気室を確保して、腹側は空気抵抗を受けにくい様に細身になっている。しかもその細身の樹脂が密集している箇所内にウェイトが張り巡らされている状態。ウェイトプラス樹脂も姿勢のバランスの安定に一役かっている模様。

しかも前後はシャープな円錐形をしているので『飛ばす物』としてかなり安定している。

『投げる楽しさを満喫する、遊び道具』

この村上晴彦氏の繊細精密にして、緩やかな、かと言って1ミリも妥協しないポリシーをヒシヒシと感じられる。

又長くなってしまいましたので、動くのは次回。笑

issei,G.Cミノー,別冊,その秘密に迫る 1

ようこそおこしくださいました!フミニイです!さて、満を持して遂に手に入れたG.Cミノー。

村上晴彦氏の唱える、開発コンセプトに賛同しながらも

「僕、シーバスだし・・・」みたいな感じで、勤めて手を出さないように我慢していました。笑 

限られたおこずかい『買うべきルアー』は私の前で大行列をなしています。笑 

でも何だかやはり気になり大いなる順番抜かし。

そして『初ルアーを試す』という事よりも、

今使ってて信頼できるルアーのカラーチェンジができるように、色を揃える方が釣り師としては妥当なんでしょうけども。 

 

最近の私の狙い方ならヨレヨレのホロ系を先に買えや!という声も聞こえてきそうですが・・・。笑

(それはそれでがんばります!)

 

 

天才!村上晴彦氏のミノー

そもそも『G.Cミノー』は淡水のバス用のミノー。

いくら進化の早いバス用のルアーを積極的に使うのを日頃から楽しんでいる私とて、1000円ポッキリとはいかないミノーで冒険するのはかなり勇気がいる。

そのうえウエイトが8gということが分かっていて、そのことが釣り場やスタイルを限定していくことになるのは明白。(少なくともよく飛ぶ系ミノーみたいな大場所で大遠投して探れるでもなかろう?)

しかもデイゲーム専門の私からしたら冒険などせず手堅い

『ダイワセットアッパー』とか

『邪道アーダガルル』とか

『アイマサスケ裂波』とか

の色違いをそろえていく方が釣り師としては妥当な選択でありましょう。

 

小沼正弥氏,藤澤周郷氏,泉裕文氏,使う人を選ばない間口の広ろさを持ちながら個性的なルアーをドンドン作る天才たち。

そしてもちろん村上晴彦氏に至ってはシーバス専用のルアーを現在は作っていないにしても

『異質にして、気がつけば本流になり、そして創始者』

技術の進化を促す天才である事は皆さんもご存知の通り。

 

その村上晴彦氏。

常吉時代には何通りものミノーを作ってらしたにも関わらず、

イッセイになられてからはそのテクノロジーをオンリーワンの『G.Cミノー』に集約している模様。

そんなブツが悪かろう訳もなく、たとえそれがバス用と分かっていても、ルアーマンである限り気になって仕方ないわけです。

しかも89mmで薄手、細身という、いつ、どこで、投げても違和感のないサイズ設定。

まさしく海的に小場所のパイロットミノーとして活躍するのではないか?と期待は膨らむ感じなのです。

 

G.Cミノーの形状の特徴

このG.Cミノー、ぱっと見には幾分痩せ形である以外コレと言った外見的特徴は見受けられない。

というか無個性にもみえる。

しかしよく見てみると本体先端とリップのつき方自体が噛んだ水をスムーズに受け流す構造になっていて、

箱のコメントに書いてある様に

『水を押すのではなく切り裂き、不自然な水流を抑えて逃げ惑う小魚のタイトアクションとフラッシング、つまりエサを再現』しそうです。

 

フィネス系百戦錬磨の名人にはわからないだろうけれど私の様なグローブみたいな手をした、不器用なオッさんは

ミノーをゆっくり通しても、ミノーに発生させてしまった不自然な水押しのせいでベイトを逃してしまう。笑 

このベイトが逃げる程のポンコツリトリーブで、何匹かは釣れているだけ、その奇跡に感謝したい。笑

 

しかしながら自分の技量の話はウラジオストクぐらいに置いといて(とにかく遠くに置いとくということか?)

優秀と言われているミノーの大半に感じる不自然な水押し感って

いる?』と、ずっと気になっていたところ。

しかもデイゲーム的なスピード感ではどうもネガになっている様に思えて仕方ない。(疲れるし)

そしてまたG.Cミノーの口元を見ると円錐状に尖っていて

いかにも水を切りそうであるし、一見大振りに見えるリップも、水平に泳いでいる限り水の抵抗を受け流せる構造になっていて他のミノーでは感じられないサクサクとした引き心地を実現しているのではないだろうか?

しかも流れる様に微妙に反り返ったリップは引くと同時に任意のレンジに突き刺さる様に抵抗感なく潜り、後は水平を保とうとする事がうかがえる。

というか、

幅のあるリップがストッパーの役割をして、想定外の浮き上がりを制することが期待される。

その上でシャッドルアーの様に大振りなリップに直接ラインアイが付いている訳でもないので

水平に引こうとしているのに必要以上に潜ったり、極端な大振りウォブリング をするタイプの構造でも無さそう。

痩せ形でシャープなシルエットなのにサスペンドに近いフローティングを維持できる秘訣は、おそらく

私が1番気にしている8gというカツカツのウェイト設定によるものでありましょう。

よくよく考えてみたら、80mm系のミノーであれば8gから10gくらいのウエイト設定でもブローウィン80やサイレントアサシンなど思いのほかストレスなく投げることができる物は多い。


しかし双方ともスロー系シンキングミノー。

この微妙な差を決して気室が多いといえない細身の『G.Cミノー』がどう解消するのであろうか?

しかしながら『何度も投げたくなる、使っているときの気持ちよさ』を重んじる

氏のオンリーワンミノー。

長くなってしまいましたので次回に続けます。

さて、

その投げ感、引き感、アクションはいかに?